こんにちは!よしよしです。
今回の記事は、特別支援学級配属前に読む、「おすすめ書籍」の第2段。
「知的障害・発達障害のある人への合理的配慮ー自立のためのコミュニケーションン支援ー」です!
医学的理解やコミュニケーションの注意点が分かります!
この書籍は・・・
特別支援学級(知的固定)の生徒ってどんな生徒たちなのだろう?
生徒たちとコミュニケーションはどんな注意すれば良いのかな?
上記の疑問をもつ先生方におすすめの書籍です!!
・障害の定義や医学的知見
・生徒の現状(概念獲得度合い)に応じた、具体的な言葉かけの方法
・生徒を知る上での基礎的な用語の理解
以上の3点について、理解することができます。
それでは、書籍の紹介です!
メリット3選
①障害の定義や医学的な知見が分かる。
この書籍を読むことで、知的障害そして発達障害の障害について理解できます!
具体的には、
・知的障害とは
・知的障害の程度
・知的障害の原因
・環境要因の重要性
・社会性の問題
・社会性の発達と判断基準の獲得
・社交性と社会性
・性差のあらわれ
・年齢と成熟
・体験から学ぶ
・気質・性格・嗜好性
・「権利条約」時代の支援のために
以上の項目について、8ページにわたり、簡潔に説明がなされています。
配属前にこれらを読むことで、障害や特性について大まかにではありますが、理解した状態で生徒や保護者と接することができるようになります。
私は特に、『「○○症だから、みんな同じ」ではなく、一人ひとり違う個性的な存在である』という言葉を胸に刻み、配属を迎えました。
②生徒の現状(概念獲得度合い)の段階分けと、具体的な言葉かけの方法が分かる
実際に生徒と接する上で役立つ障害の程度の把握と、それぞれの程度に応じた言葉がけの具体例が分かります。
第5章「本人への具体的な伝え方」の中で説明されています。
【A段階】
・現在にいきています
・実物がないとわかりません
・身体言語はわかります
・まわりの人の接し方が大切です
【B段階】
・写真や話し言葉が理解できます
・話すだけの価値がなくてはいけません
・いろいろな単語が見分けられます
・明日という日があります
・いろいろな数があります
・実際に試してみなければなりません
【C段階】
・読み書き計算ができます(掛け算や割り算はできない)
・計画が立てられます
・比喩・ことわざが理解できません
上記の3段階を踏まえて、伝え方のポイントと段階別の対応が具体例で示されています。
・短く話すこと
・分かりにくい仮定分
・言える言葉の数と理解力の差
・抽象語の理解
・理由の理解と表現
など10個のテーマと
応用編として
1.ルールや法律
2.働くこと
3.仕事について
4.給料のこと
以上の項目について、A,B,Cそれぞれの段階に応じた対応の方法が示されています。
具体的な対応例としては、
【A段階】
・色や形で分けたり、まとめて入れるなど、同じ特性を持つものを揃えることを教える。
・否定形ではなく、「~しよう」と具体的な言葉をかける
【B段階】
・反対語・気持ちの言葉など形容詞の言葉を増やしていく工夫をする
【C段階】
・声掛けや指示を少しずつあいまいにしてみる
「理由を聞くことが混乱のもとになる」という視点は実際の指導で役立ちました!
障害の段階分けは、違和感や否定的に感じられる先生もいらっしゃるかもしれません。
特別支援学級(知的固定)は主に、軽度(本書でいう、C段階程度)の生徒をメインターゲットとしています。ですが、多様な生徒が在籍することも多いのが実情です。
時にはB段階やA段階の生徒の指導にあたることもあります!
その点で、指導に役立つ視点と言えます。
③生徒を理解する上で基礎的な用語の理解ができる
特別支援学級に配属されると、生徒理解や指導計画を立てる際、または研修等で様々な支援に関わる言葉に出くわします。
本書を読むことで、完璧に理解できないまでにも、「聞いたことはある」という状態で、同僚の先生方との会話や研修に参加できるようになります。
具体的には、本書の
・第1章「知的障害・発達障害の理解を深める」
・第6章「神経心理学的評価と配慮に関する15の論点」
第6章のテーマは以下の通りです
1.Neurodevelopmental Disorder【神経発達症】
2.短期記憶と長期記憶
3.ワーキングメモリ
4.感覚
5.認知
6.集中と持続
7.言語理解
8.言語表現
9.空間認知
10.失行
11.相貌失認
12.実行機能
13.喚語障害
14.学習障害
15.将来とイメージ力
この章を読むことで、「生徒理解に必要な基礎的用語」を理解することができます。
補足:この本をおすすめしない人
医学的な理解や基礎的用語の理解でなく、とにかく具体的な授業場面での指導例が知りたい人
大学等で特別支援について専門的に学び、具体的なコミュニケーション場面が容易に浮かび、留意点が理解できる人
知的障害・発達障害のある人へのコミュニケーションに自信のある人
補足:(おすすめの使い方)
本書のオススメの使い方は・・・
①配属前一度読む⇒少しでも、イメージをもち、配属前の不安を軽減!
②実際に働いて、ある程度たってから再読⇒実際の場面や生徒が思い浮かび理解が進む!
まとめ
以上、今回の記事では、
①障害の定義や医学的知見の理解
②生徒の現状(概念獲得度合い)に応じた、具体的な言葉かけの方法の理解
③生徒を知る上での基礎的な用語の理解
以上の3点から
「知的障害・発達障害のある人への合理的配慮ー自立のためのコミュニケーションン支援ー」
こちらの書籍をご紹介しました!
以上、参考になれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
それでは、また!