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【教員向けおすすめ書籍⑤】あなたの隣の発達障害(本田秀夫)

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こんにちは。

教職経験10年の中学校教員、よしよしです。

特別支援学級と通常学級両方で担任経験があります。

今回は、特別支援学級や通常学級で働く先生方へのおすすめ書籍の紹介第5弾です。

「特別支援教育が大切なのは分かるけどどんなことに注意して生徒と接すれば良いのだろう?」

「通常学級でも発達障害も含む支援の必要な生徒が増加していると言われるけれどどんな特性や理解が必要なのだろう?」

 

よしよし

そんな疑問をもつ先生方に、おすすめの書籍はこちらです!

それでは書籍の紹介です!

おすすめポイント3選

①発達障害のとらえ方が分かる

本書の第一章、「発達障害の当事者はいつもストレスフル」にて

発達障害の本人がどのような状況でトレスを感じるか具体的に紹介されています。

◆第一章の内容一覧

第一章の内容を項目毎に、タイトルを抜粋で紹介します。

第一章「発達障害の当事者はいつもストレスフル」

・ケアレスミスが多く片付けができないがたまに好結果を出す

・相手がどう感じるかを想像できず相手をイラつかせてしまう

・「スペクトラム」とは?

・発達障害のある人は増えている?

・ADHDだけで生活に支障をきたす人は多くない

 ○ADHDの特性は「そそっかしくて困る」こと

 ○ASDの特性は「融通が利かなくて困る」こと

特性があっても障害になるとは限らない

 など。

以上です!

発達障害の人がどのような状況でどのように感じるかを知ることができます。

よしよし

以下では、ADHDとASDについて簡単にご紹介します。

発達障害の定義や捉え方について

本書は2019年の発刊当初の定義です。2024年現在の定義は、DSM-5等をご確認ください。

ADHDの特性

ADHDの特性

ADHDの特性を一言でまとめると

そそっかしくて困る」 もう少し詳しくみると、

①不注意②多動性・衝動性の特性があり、人により以下の違いもある。

◆「不注意優勢」:不注意がとくに目立つ

◆「多動性・衝動性優勢」:多動性・衝動性がとくに目立つ

◆「混在して存在」:両者とも目立つ

対応のキーワード

 「低値安定、たまに高パフォーマンス

 ※留意点

・ADHDの人は、相当な負担を感じながら片付けをしている。

・せいぜい年に1度か2度が限界で、「いつも続けろ」は無理な話である。

よしよし

片付けへのストレスの話は、片付けが苦手な生徒と向き合うのにとても役に立っています

ASD(自閉スペクトラム症)の特性

ASD(自閉スペクトラム症)の特性

ASD(自閉スペクトラム症)の特性を一言でまとめると

融通が利かなくて困る

対人関係で臨機応変な対応が苦手

自分の関心、やり方、ペースの維持を最優先させたい

 加えて

特定の手順を繰り返すことへのこだわり

目的のない常同的な動作(ペンをカチカチ、指を鳴らす、爪を噛むなど) 

感覚の異常想像力の課題などがある場合もある。

 ※留意点※

 急に予定が変わると大混乱

自分のペースで物事を進めたい。」欲求が強い

急な予定の変更はなかなか受け入れられない

・人生経験を積む「たまにはハプニングもある」と対処できることも

よしよし

興味関心の限定や予定変更時の感じ方は、関係性の築き方や予定の示し方を考える際にとても役に立っています!

②発達障害のある人の育ち方のタイプが複数が分かる

本人の発達特性だけでなく、「育ち方」で社会適応が左右され

以下の4つの「育ち方」のタイプが示されています。

「育ち方」の4つのタイプ

「育ち方」の4つのタイプ

①真面目で信頼できる性格に育つ「特性特異的教育タイプ」

②不信感や猜疑心が強くなる「放任タイプ」

③自信と意欲の低下を招く「過剰訓練タイプ」

④社会人になってからつまずく「自主性尊重タイプ」

よしよし

まずは①「特性特異教育タイプ」です

①「特性特異教育タイプ」の概要

発達障害の特性に応じて、必要な課題を適切に与えられたタイプ

 例えば・・・ASDの人

視覚的情報の理解が容易であるため、

 「言葉でくどくどではなく、課題を絵や文字にして示すなどの工夫

  「本人が興味をもちそうなものを課題に取り組む」

  「短期間に達成可能な課題(自己肯定感を下げない)」

 上記が保証されると・・・

◎真面目で信頼のおける性格(感情の安定)◎

・得意なことに自信

・苦手があっても自己肯定感を下げず、他人に相談しながら無理なく生活

よしよし

次に、②「放任タイプ」です

②「放任タイプ」の概要

発達障害に対する理解が、まったく得られない環境で育ったタイプ

 例えば・・・

◆ASDの人の場合◆

・絵や文字での指示などの工夫を一切せずに、口頭で言うだけ

 ×おもちゃを使い終わったら片付けなさい

 ×「宿題ちゃんとしてね

ADHDの人の場合◆

長々とした説明だと・・・→途中で集中が切れる

 特性を理解せずに

 「何度言ったらわかるの?!」

 →「いつになったらできるの?!」

といったネガティブな関わりが積み重なると

・「人への不信感や猜疑心が強い」

・「すぐ機嫌を損ねたり怒ったりすして感情のコントロールが苦手

他者への攻撃性

孤立

 などの社会不適応の状態に陥る可能性が高まる

よしよし

次に、③「過剰訓練タイプ」です

③「過剰訓練タイプ」の概要

保護者や教師などが発達障害の特性を受け入れられず、苦手なことを克服させようとしすぎることで、本人にとって過剰な課題を与え、結果として複雑な二次障がいが現れるタイプ

 例えば・・・

◆本人(局所性学習障害)、保護者(高学歴)の場合◆

・親:本人に対してかなり背伸びした大学に入ってほしい願い

 →いくつもの塾に通わせる 

・本人:気の休まることがない。

    逆立ちしても無理なことをやらせ続けると

    ①自己肯定感低下うつ、不安の高まり

    自傷行為などの問題行動に繋がることも・・・。

よしよし

次に、④「過剰訓練タイプ」です

④「自主性尊重タイプ」の概要

保護者や教師などが発達障害の得意なことを伸ばすことだけ重視

 苦手なことは保護者が代理でやってしまい、本人に一切経験させない

 例えば・・・

◆本人(勉強が得意)、保護者(勉強だけやればいい)の場合◆

◎プラス面:得意なことは伸びるので自信がつく

×マイナス面:苦手なことをやってきていないので、生活面や

      コミュニケーション面で社会に出てから困る

    ①「好きなこと以外はやらなくていい」(傲慢に見える価値観)

    学歴などの経歴の割にできないことが多くて自己嫌悪

よしよし

全ての生徒の成長がこのタイプにきれいに分類できるわけではありませんが、どのようなかかわり方が、どのような育ち方へ繋がるかのイメージができ、学ぶ意義がとてもあると感じました。また、私自身が、「放任タイプ」や「過剰訓練タイプ」の指導にならないように気を付けようと感じました!

発達障害のある人達との付き合い方の具体例が分かる

本書の第3章が「発達障害の人たちとの付き合い方」で具体的な付き合い方の事例を通した理解ができます!

ADHD特性があると起こりやすい問題への対応

ADHD特性があると起こりやすい問題

①多動性➡成人期までに目立たなくなることが多い

②注意➡社会人になってからも周りの手助けが必要になる

 ※ASDと併存している場合➡周囲の理解と支援が不可欠

  

以下では、具体的な例をもとに対応の仕方をみていきます

よしよし

それでは、順番に見ていきましょう!

ケース1【身の回りが片付けられない】

ケース1【身の回りが片付けられない】

身の回りが片付けられないにも3パターンあります。

①一見片付いておらず、机の上はぐちゃぐちゃだが、本人はどこに何が

  あるかはちゃんと分かっている

②本気を出せばできるけど、普段はできないタイプ

③何をどうアドバイスしても片付けられないタイプ

 

◆対応

①➡見た目の問題を周囲が諦められればほとんど支障はない。

  その状態が、本人にとっては落ち着く状態。

②➡周囲に実害が無ければほおっておいて大丈夫。

  気持ちに余裕とゆとりがあれば、毎日片づけることもあるが

  余裕がなくなると散らかってくる。(必要があれば、できるので)

③➡時間管理や文書整理にも問題を抱えている場合があるので

  医療機関での診察発達障害に関する相談支援へつなげる。

  

ケース2【どうしても仕事をためてしまう】

ケース2【どうしても仕事をためてしまう】

◆対応

優先順位をつけるのが苦手なので、上司がアドバイスを行う

ケース3【どうしても時間が守れない】

ケース3【どうしても時間を守れない】

◆対応

時間厳守は諦めて仕事の質の重視

 ※期限に加えて、準備の具体的な行動とそれを始める期日も提示

 ※リマインドを二重三重にして保険を掛ける

 ※本人に内緒でサバを読んだ期日を提示する

ケース4【頼まれごとや、やるべきことを忘れてしまう】

ケース4【頼まれごとや、やるべきことを忘れてしまう】

◆対応

大事な項目を厳選忘れてしまったときの保険をかけておく

 ※内容を厳選して「これだけは絶対に忘れないで」と伝える

 ※口頭だけではなく、

  ・メモを取る

  ・付箋に書いてはっておく

  ・アプリ等のリマインドを活用する

上記の他にも、合わせて13個のケースと対応の仕方が紹介されています! 

よしよし

上記の対応は、大人を対象にしたエピソードですが、今後教師として生徒と関わっていく上で、とても参考になる対応例が分かります!

この本をオススメしない先生

発達障害そのものや、発達障害のある人の育ち方について十分な知識や経験のある先生

本書は、発達障害そのものやその育ち方についての具体的なエピソードや解説が豊富になされている書籍です。

すでに、知識やご経験が豊富で、生徒一人一人にどのような対応が必要か充分に理解されている先生には、少し物足りない内容になるかもしれません。

ただし、一見同じような困り感がみられる場面でも、その原因によって異なる対応を示している部分もありますので、少しでも参考になるかと思います!

著者の簡単な紹介

この書籍の著者である、本田 秀夫 先生の簡単な紹介は以下の通りです。

著者:本田 秀夫 先生について

◆職業:医師(信州大学 子どものこころ診療部の部長)

◆多くの著作:精神科医として発達障害の早期介入から成人期の支援まで

 幅広く執筆や講演等も行われています。

 ①「発達障害」シリーズ

 例)・『発達障害 生きづらさを抱える少数派の「種族」たち』

   ・『マンガでわかる 発達障害の子どもたち 自閉症スペクトラムの不可解な行動には理由がある』

   ・『学校の中の発達障害 「多数派」「標準」「友達」に合わせられない子どもたち』

 ②その他の書籍

 例)・『知的障害と発達障害の子どもたち』

   ・『みんなと違う自分を大切にする方法』等多数

よしよし

現職の精神科の先生なので、説明や事例解説は納得感をもって読めます!

補足【さらに興味のある先生へ】

【本田秀夫先生のおすすめ書籍】

『発達障害 生きづらさを抱える少数派の「種族」たち』

『マンガでわかる 発達障害の子どもたち 自閉症スペクトラムの不可解な行動には理由がある』

『学校の中の発達障害 「多数派」「標準」「友達」に合わせられない子どもたち』

まとめ

まとめです!

今回の記事では、

「特別支援教育が大切なのは分かるけどどんなことに注意して生徒と接すれば良いのだろう?」

「通常学級でも発達障害も含む支援の必要な生徒が増加していると言われるけれどどんな特性や理解が必要なのだろう?」

という先生方に対して、

上記のおすすめポイント3選から

をご紹介しました!

少しでも参考になれば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

よしよし

それではまた!

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